Mechanical

構造設計（部品設計）

全体の構想から内部の構成部品一つひとつに対し、形状、寸法、材料、そして最適な製造方法までを樹脂成型品、金属加工品にかかわらず詳細に決定する設計を行います。
部品単体での強度、耐久性、機能性はもちろんのこと、製造コスト、組み立てやすさ、さらには将来的なメンテナンス性まで見据えて設計を行います。
お客様の製品が最高のパフォーマンスを常に発揮できるよう、細部にわたるこだわりと豊富な経験をもって、最適な部品設計をご提供いたします。

• 部品の形状と寸法の決定

  各部品が機械の中でどのように配置され、他の部品とどのように組み合わされるかを考慮して、最適な形状と寸法を設計します。

• 材料選定

  部品の機能や強度、製造プロセス、運用環境、そして総合的なコスト効率まで検討し、製品性能を最大限に引き出す最適な材料選定に対応します。

• 組立図、部品図の作成

  製品が最高の品質と性能を発揮できるよう、組立図はもちろんのこと、部品の形状、寸法、材料、表面処理といった細部に至るまで、詳細な部品図を作成します。

• 強度計算

  部品の強度や耐久性を計算し、設計の適切性を確認することで、製品の安全性と信頼性を確保します。

• 公差設計

  部品のサイズ公差や幾何公差を、製品の機能性、組立性、コスト効率を考慮して設定し、最適な製造精度を決定する設計に対応します。

構造設計（筐体設計）

筐体設計とは、製品内部の機構や電子部品を衝撃や埃などから保護し、さらに製品の外観や機能を具体的に決定する設計業務です。保護性、放熱性や操作性といった機能性、製品イメージを左右するデザイン、材料費や加工費などのコスト、安全性、環境適合性など、さまざまな要素を総合的に考慮して、お客様の製品にとって最適な形状や構造を設計します。

• 強度設計

  落下、衝撃、振動、内部荷重といった外部・内部からの力に対し、筐体が破損や変形を起こさず製品機能と安全性を維持できるよう、材料選定、構造、補強を考慮した最適な設計を行います。

• 防水・防塵設計

  製品を外部からの衝撃、振動、ホコリ、水、電磁波などから保護し、内部部品の損傷や誤動作を防ぐとともに、ユーザーを感電や火災などの危険から守り、製品の安全性と信頼性を確保する設計を行います。

• 放熱設計

  製品内部で発生する熱を効率よく外部へ排出し、部品の過熱を防ぐため、適切な材料、通気孔、ファン、ヒートシンクなどを用いて内部温度を管理し、製品の性能、寿命、安全性を確保する設計を行います。

• デザイン性の考慮

  製品の外観を決定し、ブランドイメージや操作性を考慮した最適なデザインを実現します。

• 操作性設計

  ユーザーが直感的かつ快適に製品を使用できるよう、ボタンやスイッチ、インターフェースなどを最適に配置する設計を行います。

• コスト効率の考慮

  設計段階で材料や製造方法を綿密に検討し、製品の総合的なコストを最適化する設計を行います。

• その他

  騒音対策、ノイズ対策、耐久性、軽量化など、製品の使用環境や目的に応じた多様な要素を総合的に考慮した設計を行います。

機構設計

製品の機能や性能に直接影響する機械の内部で動く部品（モーター、ギア、軸、カムなど）の構造や形状を設計します。各部品が連動して動く仕組みであり、それぞれが干渉せず正常に動作するように、素材の種類や部品の形状などを緻密に設計する必要があります。そのような難易度の高い業務においても、HIPの技術者は豊富な経験と高い技術力をもって対応が可能です。

• リンク機構設計

  複数のリンクを関節で繋ぎ、入力された動きを複雑な動きや特定の軌道に変換するワイパーやロボットアームなどに利用される機構の設計を行います。

• カム機構設計

  特殊な形状のカムの回転によりフォロワーを特定の軌道で動かし、エンジンバルブや自動販売機などで見られる非線形な往復運動や間欠運動を実現する機構の設計を行います。

• 歯車機構（ギヤ機構）設計

  歯のついた円盤を噛み合わせることで、回転運動の速度やトルクを変換して動力を伝達し、自動車や時計などに不可欠な精密な回転制御や増減速を可能にする機構の設計を行います。

• 巻掛け伝動機構（ベルト・チェーン）設計

  動力伝達を行う2つ以上の軸の間に柔軟な部材（ベルトやチェーン）を巻き掛け、自転車やコンベアなどに利用される運動や動力を伝える機構の設計を行います。

• 軸（シャフト）機構設計

  回転または揺動する軸、それを支える軸受け、そして軸に取り付けられる伝達要素を組み合わせ、自動車や家電、産業機械などあらゆる「動く」製品において、動力伝達や回転運動を支える中心的な役割を果たす機構の設計を行います。

CAE解析

CAE解析とは、製品を実際に試作する前に、コンピュータ上でその挙動や性能をシミュレーション・分析する技術です。

具体的には、設計した製品の3Dモデルに、荷重、熱、流体、振動などのさまざまな条件を与え、それらが製品にどのような影響を与えるかを仮想的に検証します。例えば、製品がどれくらいの力で壊れるか、熱がどのように伝わるか、空気や液体がどのように流れるかなどを、目に見える形で把握できます。

この解析により、試作回数を大幅に削減し、開発期間の短縮やコスト削減に貢献します。また、実物では再現が難しい極限環境での試験や、多数の設計案の比較検討も容易になり、製品の品質向上や性能最適化を効率的に進めることが可能です。

CAE解析の経験が豊富なHIPの技術者が、お客様の製品開発を的確にサポートいたします。

生産設計

生産設計とは、製品を「いかに効率よく、間違いなく生産できるか」を最優先に考えて行う設計プロセスです。単に図面を引くだけでなく、実際に製品が作られる生産現場の視点を設計の初期段階から深く取り入れるのが特徴です。

具体的には、設計部門だけでなく、製造工程に関わる部署（製造、品質管理、調達など）と密に連携し、知見や要望を設計に反映させます。もし、構造や機構としては成立していても、実際に工場で生産できない、あるいは生産に手間がかかりすぎる設計になってしまうと、後になって大きな設計変更が必要となり、結果的に生産効率を著しく低下させてしまいます。

そのため、生産設計では、設計の早い段階から生産側の意見を積極的に取り入れ、製造性や組立性、検査性などを考慮した設計を行います。これにより、手戻り作業や無駄なコストを削減し、製品開発全体の効率化と品質向上を図ります。

HIPの技術者が、お客様の生産設計を支援することで、製品開発全体の効率化と品質向上に貢献します。